やりたい仕事探し

天職があれば、どんなに楽しい毎日が送れるだろう。

誰しもが思うことだ。好きなことが仕事。一生できる。

そんなものがあればいいなぁと思うので、探し始める。

既にある人は探す必要はない。例えば、音楽とかアニメとか…

本当に好きだったら探さなくてもとっくに始めていて

気付いたら仕事してたという具合になってる。

 要するに探しているということは、好きな仕事がまだ

”無い”

 ということだ。

なので「今は無い」と割りきって、自分が出来そうなことを始めればいい。

つまんなかったら3日坊主で良い。片っ端からやってみて、

なんとなくひっかかったらその仕事に邁進する。それでいい。

では、なぜやりたい仕事を探してしまうのか?

それは我々大人が、特に若手に対してやりたいことをやりなさい、

キャリアをデザインし、立派な立場になって引き続きキャリアを形成していってください

などと一見理想的なことを述べるからだ。

特に教育現場ではそうだ。

立派なキャリアをこれまで作ってこれたとしても、今現在、この一瞬、

「いやぁ面白いなぁ」と実感できるか?…否か?それが大切だ。

私の高校時代の1つ年下の後輩が天職を持っていた例を紹介しよう。

高校生時代、彼と私は軽音楽サークルでどちらもエレキギターパートで

それぞれのバンド活動をしていた。

彼は幼い頃からギターを習っていたこともあり、高校生にしてはかなりの

技巧派で、ライブ活動も頻繁に行っていた。

周りからは負けず嫌いで生意気なヤツと思われていたが、意外に真面目な男だった。

誰からもプロのギタリストになる、彼はそうなりたいのだ、と信じて疑わなかったが、

高校卒業後、彼は迷わずギター製作の専門学校に行き、卒業してギターの製作会社に

入社した。修行のため、我々仲間からパーツ代のみでオリジナルのギターの

製作発注を依頼し、腕を上げていった。

数年で退職し、師匠とおぼしき人のもとでさらに修行を重ね、

渡米し、独立した。

私はというと、高校卒業後、浪人し、勉強もせずアルバイトとバイクレースにあけくれていた。

大学に入っても何をしたいのか、これからどうするのかなど考えず、

留年して、適当に就職した。

そんな中で迷わず進歩していく彼を見て、なんと判断の早いヤツ、と

思ったものだ。

演奏家になると思っていたが製作者になった。

もちろんなりたかったそうだ。

一口に音楽と言ってもいろんな道がある。

ギターが好きだと言っても弾くだけではない。

「○○が好き」

と思えるものがあるなら、一度、どんな選択肢があるのか、

従来の自分の常識を壊して考えてみればよい。

彼の例では、ギターは演奏するだけでなく、作るものだった。

作るほうが好きだった。

我々仲間は意外ではあったが、彼は心底それが好きなのは理解できた。

米国では誰もが知っているミュージシャンの専属でギターを

作り、それだけではなくすばらしいエフェクターも作って

世界中で有名になった。

だが、彼は貧乏だ。

一つ一つが手作りで生産性が良くないのだ。

それでも好きでたまらない仕事だそうだ。

彼のように早々と天職が見つかってしまうのは羨ましいし、

通常難しい。

ただ、彼の選択のプロセスを想像するに、

演奏家というのは候補にあがったかもしれないが、

何かピンとこないのだ。

例えば、左脳では、

「ギタリストはカッコいいし、売れてお金も稼げる」

と思っても、右脳では

「それでいいのか、なんかモヤモヤはっきりしない、なぜかノリきらない」

と、どこか納得しない。

ところが、ギターの製作という仕事は

理屈(左脳)も直感(右脳)もすべて納得済だったので

迷わず選べたのだろう。

もちろん苦労もあっただろうが、

邁進のスピードも凄かった。

30代で名工と呼ばれた。

経験してみる価値のある仕事というのは

自分の外には無く、自分の中にしか存在しない。

知らないことは希望できないのだ。

経験してみる価値のある仕事というのは

なんかひっかかるものがあればやらない。

理屈と直感が完璧に納得したものだけをやってみればよい。


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